
ゼロと呼ばれたG

シリーズ初期にゼロカスタムが発売されて以来、実に10年以上の間が開きましたがTV版デザインのウイングガンダムゼロもめでたくリアルグレード化。これでウイングガンダムとゼロはTV版、OVA版全てRG化されたことになります

リアビュー。本体のアレンジが控えめな一方で、1/100スケールを移植したようにさえ見える巨大にアレンジされたウイングが目を惹きます。白い装甲はいつも通り薄いグレーと2色で色分けされています

バストアップ。各部センサーはいつも通りのクリアグリーン成型ですが、そのままだと光を拾わないのもいつも通り

肩部マシンキャノンはカバーごとどんでん返しする構造ではなく、カバーを開き砲身を180度回転させる構造にアレンジ。展開状態ではカバーの下から砲身が覗くためゼロカスタムのような見た目になります

胸部ダクトとコクピットハッチも展開しますが、1/144スケールなのでどうしても厚みが目立ってしまいます


サーベルラックとショルダーバーニアの展開ギミックは従来の赤い装甲を起点に青、白と上に展開する構造ではなく、青を起点に白と赤の装甲が上下に展開する構造にアレンジ。シルエットが上下に広がるため、マシンキャノン同様にゼロカスタムを意識したようなアレンジです
ショルダーバーニアは従来通り下側へ展開することも可能でした


ウイングのカバーはクランク状に折りたたまれたアームで過去最大の可動域を誇る一方で、関節構造が複雑なため折り畳むのに一苦労という一長一短な構造
ちなみに放送当時の1/144、1/100スケールキット以来となるヒンジが露出しない構造のウイングのため、畳んだ時の見た目は随一

ウイングバーニアはレバーを回すと周囲のノズルカバーが展開するギミックを搭載

スタンド穴は股関節ではなくバックパックとリアアーマーの二ヵ所。いずれもカバーパーツで隠されています


RG恒例の内部フレーム。RGの特徴であったアドバンスドMSジョイントはガンダムVer.2.0で全廃されたまま復活せず。おまけにSMP並みに不便な位置に配置されたアンダーゲートが多く、組み立てていてとても苛つきました

胸部サーチアイの基部にはメタリックグロスインジェクションのパーツが使用されていました



展開と可変ギミックはフレーム側に仕込まれているためパーツ数は多め。例によってフレーム状態で組むことは想定されていないため、挟み込みの装甲パーツもいくつもありました




フレームモデルはついついこういう組み方をしがち

前半主役機のウイングガンダムと並べて。成形色はだいぶ違った色味になっていました

ツインバスターライフルは大ぶりな造形。持ち手はビームサーベルと共用で、手首の穴にそのまま差し込む分解不要タイプなので楽でいい
持ち手はボールジョイントから軸が伸びていて、押し込むことで手首のスイングを殺す構造なので連結状態でも手首が負けない工夫がされていました

スタンド穴が背面だと脚を閉じたポーズでも保持できるので便利です

ラストシューティング。ツインバスターライフルの砲身に伸縮ギミックが仕込まれているので、よりハッタリの効いたポーズに


ビームサーベルの刀身はいつものランナーが使用されています。ウイングガンダム付属の物より濃い目のクリアグリーン成型でした

脚部は膝を曲げるのに連動して装甲がスライドします。可変機構は膝関節でロックされているためストレスなく動かせます


シールドは伸縮機構に加え、先端の小羽根が連動して畳めるようになりました。打突の際に返しがあっては邪魔だろうと思っていたので良アレンジ


ネオバード形態への変形は差し替えなしの完全変形。ウイングガンダムにはより野性味を増したアレンジ変形がありましたが今回は何もなし。新L.O.ブースターといいあの頃の流行りだったのでしょうか

足回りの変形は足首と脹脛のパーツを固定する等、隙間なくパーツが収まるので綺麗にまとまります。リアアーマーがスタンド穴ごとコクピットを覆う位置に移動するためスタンド使用時の重心バランスも良いという副次効果も


ウイングは多重関節でカバーを含め今までにない方向に動かせるので新鮮味があります
バーニアの展開ギミックや巨大なウイングも、ウイングゼロがトールギスの発展型である設定を踏まえると説得力があります

ショルダーバーニアとマシンキャノンのアレンジはゼロカスタムっぽくて面白い一方で、前者は展開すると肩が下がったようにも見えてしまうので一長一短といったところ。シールドとも干渉しますし


展開ギミックや手首の固定等、アドバンスドMSジョイントがない分ギミックで魅せてきたという印象。ただ、MGでも出来ることなのでRGの独自性が損なわれている状態は変わりないかな

以上。バンダイキャンディじゃないんだからアンダーゲートを濫用しないでくれ
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